前回の続き。
飛行機の中へ入り、自分の席番号を確認したところ
もうすでに座っている人がいる。
マントに身を包み下を向き,
うつむいている。
ただでさえ言葉が通じないためどうしようか通路であたふたしていると
連れの若い男が話しかけてきた。
イスラム教の若い男性で、話の内容から席を代わって欲しい様子だった。
オーケー!
とだけ伝えると笑顔でハグを求められ応じる。
男からはいままでに嗅いだことがない不思議な匂いがしました。
ようやく席に着き2、3時間ほど経過した後、うなだれていた女性が起きた様子。
眉間には大きなホクロ?
太い眉毛
褐色の肌
手には装飾と綺麗な模様の絵が書いてある。
しばらく眺めていると、小刻みに震えていることに気づいた。
再び顔をみると目から涙を流している。
様々な妄想が脳内を駆け巡る。
この二人は駆け落ちしたのか
とか
これから待っている不幸に怯えているのか
とか
なにやら二人で会話しているが、声が小さく、またイスラム語らしく全く聞き取れなかった。
8時間のフライトの中とくにすることはなかったが、横の二人が気になりすぎてくつろぐことができなかった。
そんなこんなで、ヨハネスブルグ(南アフリカ)に到着し入国検査。
入国検査は色々と聞かれると思い、脳内で覚えた単語を復唱していたが、パスポートを渡した後すぐにハンコを押され、先を指差し、パスポートを返された。
楽々と入国検査が終了し出口を見ると笑顔のスミスが待っていてくれた。
ヨハネスブルグの街並みは大都会。
高速道路はもちろんあり、6車線まである。
車はBMWやベンツが走り、想像していた南アフリカとはぜんぜん違う。
1時間ほどでスミスが住んでいる町に到着。
スミスの父親はイケメン。母親もいい感じの人だった。
もちろん髪の毛はしっかり生えていた。
毛髪は隔世遺伝ということを痛感しました。
簡単にシャワーと食事を済ませ明日からの旅に備え、寝ることに。
夜中、咳と寒気、下痢に悩まされ一睡もすることができず朝を迎えた。
(7回下痢をした。お尻痛い)
つづく...